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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第71章 残荷、陽炎


獪岳が俺を嫌っていたのは知ってた。

俺も嫌いだったし。

それはおあいこだ。

ただ、俺や爺ちゃんにとってアンタはやっぱり特別だったよ。

ただ、それだけじゃ、アンタは足りなかったんだよな?

アンタからはいつも不満の音がしてた。

気づいていながら言わなかった俺も悪いんだろうけど。

爺ちゃん、ごめん。

俺たちの道は分かたれた。

ごめん、でも……

今の俺には、これしか出来ない。

トッ。

善逸の動きが速く、伊之助も全てを目で追うことは出来なかった。

ただ決着はあっという間だった。

「雷の呼吸 陸ノ型 電轟雷轟!!」

獪岳が大技を出した直後。

「雷の呼吸 漆ノ型 火雷神」

首が、斬れた。

あの泣き虫なモン逸一人で。

上弦の頸を……

「って、やべぇ!!モン逸の奴落ちてやがる!!」

着地の衝撃で死んじまうかもしれねぇ!

伊之助は必死になって、善逸を受け止めようとする。

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