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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第69章 向かう先に


上からあの男が降って来た。

「待ちかねたぞ、人間共ぉ!!」

赤髪の鬼。

真下には杏寿郎様と義勇さん。

グルん。

宇髄の腕の中から前転をして抜け出すと、白藤は駆け出した。

「白藤!?」

「宇髄様、すみません!胡蝶様を頼みます!」

間に合え!

誰一人死なせない!

私の力で皆を守るんだ!

「ハハッ!術式展開 破壊殺・滅式!」

猗窩座の着地前に白藤が叫ぶ。

「させない!」

白藤が新たな技を練り上げる。

「術式展開・藤の加護!!」

白藤の周りにいる柱と炭治郎、玄弥の体が淡く光る。

『藤の加護』

限定条件(以前に藤露の施術を受けた者のみ)に発動する。対象者の皮膚(右頬)に出現している藤の花の数の分だけ、致命傷を避ける呪(まじな)いがかけられている。

上限回数は十回。

即ち、白藤を抱いた数だけ発動するのだ。

だが致命傷の傷は代償がいる。

同じ傷を白藤が代わりに受けるのだ。

だが、初めて発動させたその術の代償をまだ誰も知らなかった。

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