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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第69章 向かう先に


「お前を敵側に捕えられる訳にはいかないんだ。頼む、堪えてくれ」

「………ですが、このまま鬼舞辻の近くにいれば冨岡さんが……」

「お前な。心配なのは分かるが、アイツも柱だぞ?信じてやれ……」

「はい……」

不服そうな表情を浮かべる白藤を抱えながら、宇髄は無限城から新たに出てきた男に目を向ける。

派手な出で立ちの男だ。

金糸の髪に虹色の瞳。

薄く笑いながら扇を広げる様は、女性であれば天女のそれに見えるかもしれない。

「何だか底が知れない野郎が降りてきたな……」

「おやおやぁ?随分と集まっているね。よってたかって僕らの主を虐めて………鬼殺隊は随分と畜生の集まりなんだねぇ……」

「何だと?」

「宇髄さん、気をつけて下さい」

「胡蝶」

「胡蝶様」

「あれあれぇ?その羽織、見覚えがあるなぁ。花のような可憐な女性だった」

「…………姉さんの、こと?」

「カナエの仇(カタキ)か?胡蝶」

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