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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第69章 向かう先に


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一方で、白藤は御館様の自室の前にいた。

病の進行具合では、私の力は及ばないかもしれない。

いけない、最悪ばかり考えてしまう。

白藤は悪い思考を振りほどくつもりで自分の頬を両手で叩いた。

「耀哉様、失礼します……」

しばらく待ったが、応(いら)えはない。

すると……

「どうぞ」

中から女性の声がした。

隠の隊員だろうか?

少々疑問を抱きながらも、扉を開いた白藤は驚いた。

そこには、白衣を着た女性がいたからだ。

「………どなた様ですか?」

美しい女性は白藤に向かい、頭を下げる。

「白藤様ですね。私は珠世。鬼の身でありながらも医者を務めています」

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