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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第69章 向かう先に


そうして、先に我に立ち返ったのは、意外にも杏寿郎だった。

「二人はこれからどうするんだ?」

少々無理やりではあるが、杏寿郎なりに話題を提供しようとした結果の質問である。

「本部に向かおうと思います。御館様にお目通り願えるかは、分かりませんが………」

病の進行が酷くなってきている御館様と直に話ができるのは、白藤くらいである。

実際に対面出来るかは些か難しいだろうが……

「そうだな。それが一番いいだろう。要に先だって知らせてもらうがいい。杏寿郎、要に言伝を」

「分かりました!」

何故か張りきる様子の杏寿郎と、それを笑顔で見守る千寿郎を見て、冨岡は首を傾げた。

「では、義勇さん。参りましょうか」

「おい、いいのか?」

槇寿郎に非礼を侘びたい冨岡は白藤に声をかけるも……

彼女の圧のある笑顔で乗り切られてしまった。

彼女なりに槇寿郎に発破をかけたつもりなのだろうか……

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