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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第67章 澱(おり)の中で$


「煉獄は心根が温かいな……」

冨岡の独り言は煉獄の耳には届かなかったようだ。

「む?」

「失礼します。お茶をお持ちしました」

千寿郎がお盆に湯呑みを二つ乗せて入室してきた。

「うむ!ありがとう、千寿郎」

「兄上、こちらの方は?」

千寿郎は初対面の冨岡を見て兄に尋ねた。

「あぁ。同僚の水柱の冨岡義勇だ」

杏寿郎からの説明に千寿郎は度肝を抜かれた。

「み!失礼しました!水柱様!」

「冨岡だ。よろしく頼む……と」

「弟の千寿郎だ」

「こちらこそ。兄をよろしくお願いします。冨岡さん」

「おい、千寿郎!」

「仲が良いんだな」

「いえ、柱同士のお話もあると思いますので、私はこれ、で……」

ぐきゅるー。

「冨岡、もしかして昼餉はまだか?」

「う……」

「でしたら、何かお持ちしますね」

「だが……」

「そうしてくれ」

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