第10章 藤の毒
「白藤さん!!」
ずるり。
「何、コイツ私より肌艶良いじゃない…」
帯によって着物をズタズタに引き裂かれる。
辛うじて裸ではないが、見えてはいけない場所にも穴が空いている。
着物に空いた穴から帯が侵入してきて白藤の体を撫で回す。
「う"…ん…げほっ」
「白藤ィ!!」
「私より美しいものは要らないのよ。そうだ、取り込んで上げ…げほっ…何、コイツの血…藤の…」
毒されていく。
この私が。
「何してんだあ。妹にぃ、何してんだ、この女ァ!!」
「お兄ちゃん、ダメっ!!コイツの血は…!!」
ギュルッ。
白藤の体から帯を抜こうとするも再生が始まっていて抜けない。
「あ"あ"あ"ぁ!!」
この女の体には藤の花の毒が回っている。喰えない。
真目じゃない。