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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第10章 藤の毒


ギュルッ。



堕姫の帯で鎌の方向を変える。



取った。
やっぱり俺たちは強ぇんだよなぁ。



「アイツ!ミミズ帯野郎!」

「オイオイオイ、冨岡ァ、テメェ手ェ抜いてんじゃねぇぞォ!!」



不死川が冨岡を怒鳴りつける。



「すいません、俺が取り逃しました!!」



冨岡からの返答より先に、何とか追いついてきた炭治郎が不死川に答える。



「っざけんなよォ、テメェ!!」



今度は炭治郎に怒鳴り散らす不死川を見て、善逸は不死川にめんどくさそうという視線を送る。



その直後。



「何見てんだァ、カスっ!!」



やっぱ、この人嫌い!!と、心の中で叫ぶ善逸であった。




ふっ。


視界から蟷螂野郎が消えた。



「天元様、鬼は…」



雛鶴が宇髄に呼び掛ける、と同時。



「え?」



フワリと白藤の体が浮遊した。



妓夫太郎「唸れ、飛び血鎌ぁ!!」



ダメだ受け身が取れない。
屋根に背中から叩きつけられる。

できるだけ身を固くしてぎゅっと目を瞑る。



ガシャン!!



いつまで経っても訪れるはずの衝撃が来ない。

まるで何かに守られているかのように温かい。

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