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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第65章 慟哭$




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「藤姫殿」

懐かしい声音にはっと我に返る。

「槇寿郎様、此度は……」

「いい。畏まるな。知らぬ仲でもあるまい……」

あの父が、照れている……のか?

「ご子息が生まれ、何よりでしたね。杏寿郎様は若さゆえの無鉄砲さが少々ありますが……」

「よもっ?」

よもや、俺の話題になるのか?

杏寿郎が困惑し始めた所で槇寿郎が口を開いた。

「藤姫」

先程とは呼び方が違う。

二人だけが分かる違いがあるのだろうか?

「………誤魔化しはききませんか?」

「あぁ。お前さんとは付き合いが長いからな……」

ぽん、と頭を撫でる彼の大きな手。

「先に礼を言う。先の戦闘で杏寿郎を救ってくれて、ありがとう……」

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