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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第65章 慟哭$


あぁ、痛々しい。

あまり寝れていないのだろうか?

目元にクマができている。

「父上が君と話をしたいと言っているんだが、少しだけ時間をくれないか?」

「ちょっと待て、煉獄」

冨岡は体調の悪い白藤を心配して俺に抗議しているのだろう。

「冨岡。君にも後で話がある。だが先に藤姫殿だ。御館様への許可は取ってあるし、屋敷には俺が背負って運ぶから安心してくれ」

「だが……」

食い下がる冨岡の肩に手を置いて、俺は父上に言われた言葉を伝えた。

「腹の子は人の子に非ず」

煉獄は冨岡にそっと耳打ちした。

下を向いた冨岡の表情は読み取れなかったが、彼が打ちひしがれているのは分かる。

「スマンな、冨岡。彼女を借りる。藤姫殿、参ろうか」

俺は藤姫殿を連れて冨岡の屋敷を出た。

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