第10章 藤の毒
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冨岡と堕姫の戦い
「ちぃっ、見てなさい。アンタなんか、私たち二人で戦えば…」
明らかに憤慨したような様子の堕姫だったが、星空を見上げながら急に笑いだした。
「そうよ。長い夜はいつも私たちの味方なんだから!!」
ギュルッ。
堕姫の身体が変化していく。
「何っ…!?」
帯に分裂して逃げる気か!!
ザザッ。
「冨岡さんっ、遅くなりましたぁっ!」
「水の呼吸・陸ノ型 ねじれ渦!!」
ドシャア。
何枚かの帯を巻き取るも、本体は逃がしてしまったらしく、二人で後を追う。
「妹は?」
「はい、何とかなりました!」
「そうか」
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「金髪ゥ、鎌は俺が跳ね返すから、お前は女共から離れるな!!」
言質を取ったとばかりに善逸が笑みを浮かべながら女性陣に近づく。
「了解ですぅ!!あはは、うふふ」
「真面目にヤりやがれェ!!いいか、白藤に怪我ァさせてみろ。地獄を見せてやる…」
「ヽ(ヽ゚ロ゚)ヒイィィィ!」
ガッ。
「雛鶴さん、それ…」