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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第64章 絡む糸


そんな話題になっているとは露知らず、白藤は動けない自分に対して苛立ちが募っていた。

「どうして……今なの……」

白藤は布団に横になったまま、一人涙した。

この胎の中に居るのは間違いなく、『鬼』だ。

心音はまだ聞こえないが、気配がする。

何故、鬼の子なのだ……

産むのなら……

「義勇さん……」

お腹に手を置き、白藤は愛しい人の名を呼ぶ。

その様子を、宇髄は見ていた。

白藤の腹を気にする仕草や冨岡の名を呼ぶ様子から見て、明らかだ。

腹に居る。

心音は聞き取りずらいが、時折ノイズが混じっている。

「……どちら様ですか?」

っと、気配に気付いたのか。

裏庭から姿を見せた宇髄は縁側に腰を下ろした。

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