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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第64章 絡む糸


「私は、こうして貰える方が嬉しいです」

冨岡の腕に頭を乗せる白藤。

その仕草が愛らしい。

「何かして欲しいことはあるか?」

「そうですねぇ。頭を撫でて下さい」

白藤に乞(こ)われ、頭を撫でてやると彼女の目許がうとうとしてきた。

まるで赤ん坊のように冨岡の腕の中に収まっている白藤は、落ち着いたのかゆっくりと眠りに落ちていく。

「おやすみ、白藤……」

このまま共に横になりたいが、とりあえず持ち場の巡回だけはしなければならない。

白藤の元には本部から使いに出された鴉に見守ってもらい、冨岡は寛三郎と共に夜の巡回へと向かった。

「…………」

行ったかな?

思いの外、狸寝入りは成功したようだ。

「貴方は残って居たのね、大丈夫。厠に行くだけよ。すぐに戻って来るわ」

鴉に声をかけ、白藤が立ち上がる。

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