第64章 絡む糸
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「冨岡さん」
「何だ?胡蝶」
「後で白藤さんとお二人で蝶屋敷に来て下さい」
「白藤だけでなく、俺も?」
「はい。くれぐれも、お二人揃って。です」
「分かった……」
数十分後。
「……義勇さん、大丈夫でしたか?」
「白藤。御館様からのお話は終わったのか?」
「はい」
「白藤。胡蝶が二人で蝶屋敷に来て欲しいと言われたのだが……顔色がよくないな……大丈夫か?」
「ちょっぴり疲れてしまっただけですよ。ダメですね、もっと体力つけなきゃ」
薄く笑う白藤。
「俺の前では、無理をするな…」
「……ありがとうございます、義勇さん。さ、蝶屋敷に行ってみましょう」
「そうだな……」
二人手を繋ぎ、ゆっくりとした歩調で蝶屋敷に向かう。
本部から蝶屋敷は近いはずだが、白藤の顔色が優れない……
やはり、無理をしているのでは?