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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第63章 春告げ鳥が鳴く頃に$ 不死川激裏短編


「えっと……」

「とりあえず、化け物退治はしたからなァ。もう、心配要らねェよ」

「あ、ありがとう、ございます」

「いや、礼を言われる程じゃねェよ。もっと早くに来てやれなくて、すまねェな。お前の家族は、助けてやれなかった」

「家、族…?」

じゃあ、寝室にいるはずの両親と弟は……

「一緒に弔いしてやる……」

「はい……」

彼は、私の家族を埋葬してくれた。

家族の死を改めて目撃した私は、彼にお礼を言えなかった。

茫然としている内に夜は明け、彼は居なくなった。

翌朝になって、婚約者が私を迎えに来たが、腕の傷と、一夜にして家族を失なったこと。

何もかもが相手の家にとっては不審に思ったのだろう。

私の婚約は破談になり、私は風の噂で鬼狩りの存在を知り、入隊するため奔走した。

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