第9章 戦いの只中で
「お前らを倒す鬼殺隊に決まってんだろォがァ」
鬼は殺すと息巻く野郎と。
「俺は忍の家系だ。耐性つけてるから毒は効かねぇ」
もう一人は忍かぁ。
「んん?ひひっ。やっぱり毒効いてんじゃねぇか。じわじわと」
宇髄の変色していく腕を見てニヤリと笑う。
「いいや全然効いてないね、踊ってやろうか」
「おい、宇髄。無茶すんな」
若干、痩せ我慢に聞こえる宇髄の台詞に不死川が切り返す。
「おい!!」
ドドン。
背後から派手に登場してきた猪頭の少年。
「俺を忘れちゃいけねぇぜ。この伊之助様とその手下がいるんだぜぇ!!」
伊之助と善逸が二人の元へと駆けつけた。
「何だ、コイツら…」
見るからに珍妙な格好をしている二人を見て不死川がボヤく。
「下っぱが何人来たところで幸せな未来なんて待ってねぇからなぁ」
格下には興味が無い様な視線を向ける妓夫太郎に対し、宇髄は断言する。
「勝つぜ。俺たち鬼殺隊は」