• テキストサイズ

鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第61章 藤姫の帰還


$$$


気が付くと私は鱗滝様の屋敷に寝かせられていて……

「白藤……気が付いたか?」

「……さん」

義勇さんと唇を動かす白藤に思わず涙ぐみそうになる。

「!?白藤、記憶が……戻ったのか?」

よかった……

「……長い夢を見ました……」

「夢?」

「はい、でも……」

「ん?」

「義勇さんが無事で良かったです」

「……くない。二度とするな……」

初めてこの人の涙を見た。

こんなにも、胸を締め付けられるものなんて……

「………めん、なさい……」

痛い。

怪我じゃない。

この人を泣かせてしまった。


心が痛い。


しゃくり上げて泣き始めた私の声を聞きつけて、襖が開いたけれど、私たちが抱き合っていたためか、それはすぐに閉じられた。

/ 1831ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp