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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第61章 藤姫の帰還


ここまで導いてくれた錆兎にも鱗滝師範にも認められるような『柱』になるためには……

「鬼になるわけにはいかないんだ」

「はっ。鬼狩りはつくづく芸がない。人間のままでは俺たちには勝ち目がないと、何故気付かない?本当に、愚かだよ。鬼狩りは」

嘲笑する猗窩座に対し、三柱は目配せをした。

今回の合同任務の目的は白藤の奪還。

上弦の頸は惜しいが、この面子で止めをさせるかと言われれば厳しい。

猗窩座の攻撃は冨岡に集中しているとはいえ、胡蝶と甘露寺も下手に動けない気迫を奴は放っている。

退却が望ましいが……

「名残惜しいが、止めといこうか。冨岡義勇。術式展開 破壊殺・滅式」

チャキ。

「シィーーー、水の呼吸 拾ノ型 生々流転」

何故かは分からない。

でも、必死に鬼に向かう彼の姿を見ていたら、在りし人の背中を見た気がした。

フゥー。

「血鬼術・藤霧」

藤の花粉を纏った霧が辺りを包む。

「白藤さん?」

「しのぶちゃん、冨岡さん、退却しましょう」

「げほっ。逃がすか……」

猗窩座の手が白藤に向かって伸ばされる。

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