第61章 藤姫の帰還
とりあえず、鴉を使って甘露寺を呼び戻すことにして、胡蝶は放心している冨岡を放置して、白藤の診察を始めた。
「えっと、白藤さん?昨日は何をされていましたか?」
「私は十六夜です」
「十六夜さん?」
「はい。猗窩座様に名前を付けて頂きました」
「猗窩座?」
それって、煉獄さんを瀕死においやったという上弦の鬼?
「猗窩座様はどちらに行かれたのか、知りませんか?」
「さぁ?」
それにしても、この匂い……
もしかして、鬼同士で交わったのかしら?
だとしたら、とても興味深いですね。
「十六夜さん。猗窩座さんはどんな方ですか?」
「貴方は猗窩座様のお知り合いですか?」