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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第58章 絶対君主には成れずとも$ 下巻1


月明かりの中で、朔の唇を指でなぞる。

物欲しそうな視線を注ぐ朔はその指先をほんの少しだけ咥える。

ねっとりとした舌に包まれて、冨岡の指先が唾液にまみれる。

俺は何をしているのだろう。

こんなことだけで、下半身が疼いてくる。

目が、手が、離せない。

「義勇様」

『義勇……』

あぁ、今目の前に居るのが白藤だったなら。

こんな矛盾だらけの関係に句切りが付けられたのかもしれない。

「俺も……」

「何ですか?」

「俺も、お前が欲しい……」

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