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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第58章 絶対君主には成れずとも$ 下巻1


「義勇様の手、暖かいです」

義勇の右手に頬を寄せる朔の姿に白藤の姿が重なる。

『義勇の手、私のより大きくて暖かいね』

朔の頬を撫でてやると猫のようにすり寄ってくる。

分かっている。

目の前にいるのは朔で、白藤ではない。

分かっているのに……

冨岡の瞳が朔をとらえる。

視線が絡む。

思わず息を飲んだ。

そのまま吸い込まれてしまうようなそんな視線。

朔が冨岡の指に口付ける。

ゾクリとした。

背筋が甘く痺れるような感覚。

俺は……

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