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炎炎ノ消防隊 短編集

第12章 嫉妬ver.リヒト


「リヒト、コーヒー入れたよ」

リヒト「どうも」

冷めた会話
傍から見たらカップルには到底見えないが
一応恋人同士だ

リヒト「君の入れるコーヒーが1番美味しいよ」

「ありがとう、嬉しいわ」

リヒト「この前の資料はまとめてあるかい?」

「出来ているわ」

リヒト「じゃあ今日はこの辺にして、どこか食べに行こうか」

「珍しいわね、あなたがそんなこと言うなんて。どういう風の吹き回しかしら?」

リヒト「うわ酷いなー、僕だって一応彼氏として気を使っているんだよ」

「......明日は槍が降るわね」

リヒト「現実的にはありえないけどね」

そんな会話をしながらレストランへ入る
白衣の2人組なので随分浮いてしまっているが
気にした様子はない

「久しぶりだわ、レストランなんて」

リヒト「ずっと栄養食ばかりだったからね。あ、僕のおすすめはこれだよ」

「美味しそう、じゃあこれにするわ」

料理が届き食べ始めてからしばらくゆっくりして
レストランを後にした

リヒト「あ、そうだ。少し買い物があるからここで待っていてくれるかい?」

「わかったわ」

足早に買い物をしに行くリヒト
1人残されたは声をかけられた

男「あの〜、すみません」

「何かしら?」

男「ここへ行きたいんですが...」

「あぁ、それならこの道を通っていけばすぐよ。2つ目の曲がり角にあるわ。」

男「ありがとうございます!いや〜、お綺麗で親切だなんて、素敵な方ですね!」

「ありがとう。でも親切をした覚えはないわ。聞かれたから答えただけよ。」

男「それでも!ありがとうございました!」

そういって握手をしてきた男に呆気に取られ
気がついたら男はさっていた

「まるで嵐のような男ね...」

リヒト「ねぇ。」

「?あぁ、リヒト。戻っていたの」

リヒト「さっきの人は?」

「道を聞いてきたの。聞かれたから答えただけなのに綺麗で親切で素敵な方ですって」

リヒト「...こっち来て」

少し入った薄暗い道に連れてこられた

「なに...っ!?」

壁に押し付けられる

リヒト「...だから外に出たくなかったんだ」

「何言ってるのよ!ちょっと...痛っ」

リヒト「僕も男だよ」








嫉妬なんて僕らしくもない...明日は本当に槍が降るかもしれないな(リヒト)
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