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炎炎ノ消防隊 短編集

第17章 先輩と後輩Ver.アーサー・ボイル


アーサー「フッ、今日も我が剣は最高だな」

『はいはい、見回り行きますよ。』

アーサー「あぁ、市民を守り導くのも騎士王としての務め...」

『そうですねー』

大袈裟な身振りでくさいセリフを言うアーサーと
それを見事なまでにスルーする彼女
彼らは第8に所属する先輩と後輩なのだが...

『ちょっと先輩!そっちは見回りのコースじゃないですよ!』

アーサー「こっちからドラゴンの気配が...っ!」

『いや、あるわけないでしょう...ただのトカゲだし...もう、置いていきますよ?』

アーサー「騎士王の力に臆して逃げたか...」

『はぁ...先輩と見回りするといつもの10倍疲れます』

アーサー「もっと力を抜くといいんじゃないか?」

『それが出来たら苦労しませんって...』

誰のせいで...と思った瞬間
警報が鳴り焔ビトが出た事を知らせる
場所はここからそう遠くないようだ

『先輩!とりあえず私たちだけででも!』

アーサー「あぁ、分かっている!」

2人で駆けつけた時には
2体の焔ビトが暴れていた

『くっ、!!』

襲われかけていた人を庇い攻撃をするが
第2世代の能力しかもたない彼女は接近戦には向かず
攻撃が掠ってしまう

アーサー「お前......姫君に何をする!!!」

すかさず助けに入ったアーサーのおかげで
その場の2体は鎮魂でき
第8の大隊長に報告をする

アーサー「」

『?どうしまし...っ!?』

急に腕を引かれ顔を近づけられる

アーサー「どうやら腕だけのようだな」

『あ、あぁ、怪我ですか?大丈夫ですよこれくらい』

アーサー「だめだ、後でちゃんと手当を、姫君に傷は似合わない」

口調は変わらないが
彼の手は明らかに震えていた

『先輩......ありがとうございます、守ってくれて』

彼の手に自分の手を添えて言う
普段はその言動に振り回されることが多いが
やはり彼は男で、先輩なのだ

『これからも、頼りにしてますよ?』

アーサー「フッ、あぁ。(もう、絶対に怪我などさせない...)」



彼らが自分の気持ちに気づくのは
まだ先の話......
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