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The end of the story 【ツイステ】

第4章 stolenスイーツ!





結局エースは渋々談話室のソファで一晩過ごすことになった。明日、会えたらリドルさんと話そうかな。
いや、後輩になるのならローズハート先輩?かな。
私の友達がやらかしたんだから私からもちゃんと謝っておこう。

……ともだち、か。この世界に来て友達ができると思わなかったけど、初めてできた友達が男の子か。
お母さんとお父さん。びっくりするだろうなぁ。

***

結局エースが来た後、もう一度布団に入っても眠れなくてベッドから起き上がった。

「寝られない……」

グリムが大きな寝言を言いながら二度寝出来てるのがなんだか羨ましい。慣れない環境にいるせいか私は眠りが浅くなってるのに。

寝息をたてるグリムを起こさない様にベッドから降りて冷たい夜風が吹く寮外に出た。眠気が来るまで散歩しようと思ってたけど、この寒さじゃすぐに戻らないと。
ぶるりと身体を震わせて足速に歩く。少し動けば寒さはマシになる、はずだ!!

はーはーと手に息を吹きかけて手を擦り合わせる。上着とか買ってなかったから流石に私服一枚でくるのは失敗だな。

「おや?まだ夜も開けてないのに散歩かい?」
「ゴーストさん。そうですよ、なんだか眠れなくて……少し散歩してこようかなって」
「エースという少年について来てもらわなくていいのかい?お嬢さんは女性なんだから夜中に出歩くのは感心しないなぁ」

ゴーストの言葉にあれっと思って首を傾げる。


「ゴーストさんたちって私が女だってもしかして最初から気づいてました?」
「イッヒヒ!気づいていたさ。逆にこんな可愛らしいのにどうしてこんな寮に入ってきたのは不思議に思っていたよ」

そもそも男子校に女性がやってくるとは思わなかったと口々にいうゴーストたち。ここには私よりも女の子っぽい子が沢山いるから私が女だと分かったのは良くないことだと思うけど少し嬉しい。
それに可愛らしい…とか初めて…言われた。


「おやおや。これくらいで照れてくれるとは」
「うぅ……もう。からかわないでくださいね、とりあえずすぐに戻ろうと思ってるのでもしエースかグリムが起きたら散歩してること伝えてください」
「からかっていないけど、わかったよ。早く戻って来るんだよ。風邪をひくと人間はすぐに死んでしまうからね……」
「ふふ、肝に銘じます」

ゴーストたちの優しい声に大人しく頷いた。


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