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The end of the story 【ツイステ】

第3章 penaltyコンビ



「この私が学園長に務めて早ン十年…………ナイトレイブンカレッジ生同士が手と手を取り合って…敵に立ち向かい、打ち勝つ日がくるなんて!」
「んな!僕はコイツと手なんて繋いでません!」
「オレだってやだよ!気持ちわりー!」
「デュースくん……手と手を取り合うっていのは物理的に手を繋ぐわけじゃないからね?」


色々言いたいことはあるけど、流石にデュースの言葉には突っ込んだ。本当に物理的にエースとデュースが手を繋ぐところを思い浮かべてしまった。
しかし、早ン十年……一体何年なのか気になるところだ。耳が少しとんがっているから人間ではないことは確かだ。この世界にエルフのような種族が存在するのかは覚えていないけど。
長生きな種族なら割と若そうな容姿にも納得がいく。

「私は猛烈に感動しています!!今回の件で確信しました!…ユウくん」
「は、はぁ」
「貴方には間違いなく猛獣使い的才能がある!」

何その猛獣使い的才能って……どんな才能?むしろ私、エースとデュースには最後結構叱られたし、二人にいうことを聞かせることができたというのも少し違う。グリムは割とご褒美があればちゃんと言うこと聞いてくれるとこあるけどさ。


「ナイトレイブンカレッジの生徒たちは皆、闇の鏡に選ばれた優秀な魔法士の卵です。しかし、優秀が故にプライドが高く、我も強く、他者と協力しようという考えを微塵も持たない個人主義かつ自己中心的な者が多い」
「なんかほとんどいいこと言ってねーんだゾ」
「いや…まぁこの学園の生徒見てるとそういう生徒が多そうなのはなんとなくわかります」

ここに来て二日だけど、確かにみんな個性が凄いし、食堂でも見てて思ったけど食べ物の取り合いも激しかったなぁ。
なんか他人の蹴落とし合いっていうの?譲り合いって文字知らないのかなって思ったくらいだし。
実際、エースとデュースも最初は中々協力しようとしてくれなかったわけだし。そういう生徒が集まりやすいんだろう。


「貴方は、魔法が使えない。

……ですが、恐らく使えないからこそ、魔法を使える者同士をこうして協力させることが出来た。きっと、貴方のような平々凡々な普通の人間こそが、この学園には必要だったのです!」

「平々凡々……それって褒めてないですよね!?」

ほとんど褒めていないセリフに顔が引き攣った。


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