The end of the story 【ツイステ】
第3章 penaltyコンビ
「あー!まーた変なこと考えてる!お前は余計なこと考えすぎなの!!これでもめちゃくちゃ変なこと言ったって後悔してるんだからなっ!ちゃんと謝罪受けとれよ!?」
「う、うん……」
「そういうのは無理矢理受け取らせるものじゃないだろう、全く………。
お前の作戦と指示のおかげで凄い動きやすかった。
タイミングもばっちりで魔法も妨害されずに発動できて自分でもびっくりしたくらいだ」
だから役立たずだなんて絶対に思うなよと見つめる二人にこくりと頷くとよしと表情が明るくなった。
でも、魔法石が手に入ったのは私だけじゃなくて二人とグリムが私の作戦に協力してくれたおかげだよ。私が作戦を立てたからと言って魔法の使えない私じゃあのバケモノとは戦えなかったから。
「ううん。私の作戦を聞いて協力してくれたから成功したんだよ。あの……二人とも心配してくれてありがとう……」
「はいはい…よかったよかった。まじクッタクタのボロッボロ。早く帰ろーぜ」
「お前…たいがい空気読まないな…」
「オレ様も沢山魔法使ったらお腹空いたんだゾ」
「あはは、私も。まだ夕飯食べてないもんね…」
呆れながらデュースは言うが、この方がエースらしくていいと思うよ。正直しおらしくしてるエースって違和感があるから。それにしてもグリムの言う通り、お腹が空いたなぁ。あれだけ走って動いたからお腹が空くのも当然だ。
急いでいたから夕飯も食べ逃したし、帰ったら夜食でも作って早く寝よう。ふとグリムが足元に転がる石を拾って首を傾げた。
真っ黒なまるで石炭のような石。
これ、なんか見ていると胸騒ぎが収まらない。鳥肌が立つような寒気まで感じる。
「ん、これなんだ?」
「さっきのやつの残骸とかか?」
「魔法石か……?いや、でもこんな石じゃないな」
不気味に鈍く光る石。これ、どこかで見たことあるのに。確実にまずいものだってわかるのに。どういう石だったのか思い出せない。
「クンクン……これいい匂いがするんだゾ」
「は?!嘘だぁ!?」
「アイツが隠し持っていた飴ちゃんかもしれないんだゾ。うぅ〜我慢できない!!」
「グリム!それを口に入れたらだ……って。もう食べてる?!こら!吐き出しなさい!!
あんなバケモノを倒した後に落ちてるものなんて碌なものじゃないよ!!」
グリムの足をガッと掴んで逆さにして振るけど目を回すだけ。