The end of the story 【ツイステ】
第3章 penaltyコンビ
「素直になれないエースはほっといて、魔法が使えないというのに前に出ようとするな。お前の言う通りにエースたちと協力したのにお前が一人でなんでも背負い込もうとするのは違うだろ?」
「オレ様も子分の変なところで諦めが早いのとかちょっとどうかと思うんだゾ」
ボロクソに言われてちょっと泣きそう。そんなに言われても二人がどうしてそんなに怒るのかわからない。頬からようやく手が離れてもピリピリと痛みが続いた。
戸惑いながら二人を見上げる。
今日会ったばかりなのにどうしてそんなに私に怒るのかな。私には訳がわからない。
「……あぁ、もう。全然伝わってないな、これ!」
「エース、もう正直に言ったらどうだ?遠回しだと伝わらないぞ?素直に心配したって言えばいいだろ」
「え、心配……?」
「なっ、デュース!余計なこと言うな!」
心配…?私のことを心配したからそんな風に怒るの?なんで?心底不思議だ。
「でも、今日会ったばかりなのになんで?」
「は?
そういうのって会った時間とか関係ある?だいたいお前さ、無理だと思ったら生きることさえ諦めただろ。
魔法石を取るの諦めようとしたオレもあまり人のこと言えないけどさ、お前の場合その自己犠牲で誰か救われるとか思ってるようなら迷惑だから。
そこまでされるほど。オレたち弱くないんだけど、
ねぇ、オレたちのこと馬鹿にしてる?」
「してないよ!」
するわけない。強いのはわかってるけど、私が時間を稼いだ方がみんなの怪我が少ないままで魔法石を持ち帰れる。その方がいいと判断したんだ。
うんうんと考えていると二人の拳がコツンと頭に当たった。
「まーた余計なこと考えてるだろ」
「お前が何を考えたのか知らないが、その考えってオレたちのことばっかで自分の身の安全のこと。何も考えてないんじゃないか?」
「っ!な、なんで」
「めちゃくちゃわかりやすすぎ!とにかく少しは自分のことも考えろって言いたいの。それと……さっきは役立たずっていってわりぃ」
流石にこれは言い過ぎたと謝られるけど。実際役立たずなのは変わりない訳だし全然気にしてないんだよなぁ。
困ったように笑うとエースはムッと眉を顰める。