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The end of the story 【ツイステ】

第3章 penaltyコンビ






周囲は雑草が生えまくりで荒れ放題だし、家には蔦が絡んでいる場所がある。どう見ても人住んでない廃墟でしょ……って私とグリムはその廃墟に住んでるんだった。

ノックをしてみても返事はない。まぁこれだけ荒れ放題だと人なんて住めないよね……そう思うと自分の住んでる寮、もう少し何とかならなかったのかと学園長に問いただしたい。


「…こんばんは、少しお話をお聞きしたいのですが………って空き家か。外もだったが、中も荒れ放題じゃないか」
「埃と蜘蛛の巣が酷いね…手がかりがないなら早く出た方が良さそう」
「だな……」


オンボロ寮もそうだけど、これだけ埃だらけだと呼吸器系に異常を起こしそうだ。あちこち泥や砂で汚れているし、あんまり長居したくない場所だ。
グリムは顔に引っかかった蜘蛛の巣を手で必死に払っていた。


「大丈夫?グリム?」
「うええ…蜘蛛の巣が顔にくっついてまだ変な感じなんだゾ……」
「それよりさ、この家の家具見てみろよ……椅子とか机が全部小さいぜ?子ども用か?しかも七つってどんだけ大家族だったんだ?」
「ベッドも小さい……」

置かれてある部屋の家具は全てが子どもサイズ。保育所にある椅子を思い浮かべると分かりやすいだろうか。それくらい全ての家具が小さくて低めの位置に作られている。
そもそもこの家だっておかしなくらい天井が低い。

それになんだか何処かで聞いたことあるんだよなぁ。……七人……森の中に住む子ども。

なーんかひっかかるんだよね。



「手がかり、なんもないな……炭鉱に向かってみるか?」
「さんせーここで探してもなんも見つからなそーだもんな」


もやもやと思い出せない記憶を辿り寄せる。七人……小人でも住んでいたのかな。
この組み合わせ、聞き覚えあるのになぁ。
気になるけど魔法石を探さないと退学になっちゃうからと結局後ろ髪を引かれながら先に進むことにした。


**

「ここが炭鉱……結構中は暗いから足元に気をつけないと…」
「だな、って…グリム、凄い震えてるじゃん。もしかしてビビってんのか?」
「なぬっ!び、ビビってなんか、な、ないんだゾ!オレ様の後に着いてくるんだゾ!」

明らかに怯えてるじゃん。というツッコミはグリムのために黙っておく。エースに煽られてあっさりと私の腕から降りると先頭を進み始めた。


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