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The end of the story 【ツイステ】

第1章 mirrorハプニング!



色々話したいことはあったが、もごもごと何かを叫んでいるグリムをクロウリーさんが抱え直した。

「さ、入学式に向かいましょう」
「むぐー!」
「入学式って…あのクロウリーさん、どうやったら家に帰れるんですか?」
「何を言っているのです?もう鏡の間に着きますよ」

結局意味が分からないまま、強制的に連れてこられてしまった。
入学式会場だという鏡の間には沢山の人が集まっていた。私が目覚めた時はグリムしかいなかったのにいつの間に…。
みんな同じ不思議な紋様が描かれたフードを被っているから顔がよく見えない。そういう私も今は何故か同じ服を着ている。
本当に謎だ。この服を着る前はこんなコスプレチックな服は着てなくて、なんの変哲もない真っ白な服だったのに。

「腹でも痛めたんじゃないか?」
「違いますよ!!」

クロウリーさんの隣でキョロキョロと見回しているとターバンをつけた男の子が言った言葉にクロウリーさんが思わず突っ込んだことで何人だか分からないけど凄い数の人の視線がこちらを向いた。

「あ、きた」

全くもうとクロウリーさんは怒りながらする言い訳を聞く人は上級生でも数えるほどしかいない。えぇ……この人、学園長なのに全然敬われてないんじゃ。

「新入生が一人足りなかったので探しに行っていたんです!」
「あの、さっきから思ってたんですが……私、新入生じゃ……」
「さぁさぁ、寮分けが済んでないのは貴方だけですよ。早く闇の鏡の前へ!狸くんは私が預かっておりますから!」

うわぁ。やっぱりこの人全然人の話聞かないんだけど。渋々闇の鏡と呼ばれる大きな鏡の前に立つ。起きたばかりの時はあんまり周りを気にしてられなかったけど、改めて見るとこの鏡って御伽話に出てくる鏡に似てるなぁ。
取り敢えず新入生じゃないことは後で証明するしかないのかな。

黒っぽい鏡の前に立つが、鏡なのに自分の姿が映らない。
だから闇の鏡ってこと?
ぼーっとその鏡を見つめているとその鏡から何かの顔が浮かび上がる。
緑の炎の中に不気味な顔。でも、何処かで見覚えのある顔に何処で見たのか思い出していると突然話しかけられた。

「汝の名を告げよ」
「え?!今の鏡が喋った……?!一体どういう原理?」
「……名を」
「あ、えっと……… ユウ。……柊木ユウデス」

早く答えろという圧力をなぜか鏡から感じた。
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