The end of the story 【ツイステ】
第1章 mirrorハプニング!
どこで見たんだっけ。沢山の棺に鏡の間。それにこの人、どこかで見たことあるような。変な既視感に首を傾げていると
「……おっと。話をしている場合ではありません。早く行かなければ入学式が終わってしまう
さぁ、行きますよ」
「その前にあなた誰なんですか?」
「おや?空間転移魔法の影響で記憶が混濁しているのでしょうか。…よくあることです。まぁ、いいでしょう。歩きながら説明いたします」
私、優しいのでと男性はにっこりと仮面越しに笑ったが、それよりも正直色々つっこませて欲しい。
魔法……?もしかしてこの世界、魔法があるの?
マジもんのファンタジー世界なわけ?
全く話を聞かない人を見上げて、これは大変なことになったのではと遠い目になった。
***
上手く状況を飲み込めないまま、仮面の男性に連れられて鏡の間へと向かい、男性の聞きながら歩く。
「ここはナイトネイブンカレッジ。世界中から類い稀なる才能を持った魔法士が集まる。ツイステッドワンダーランドきっての魔法士養成学校です」
「ま、魔法。やっぱりこの世界って魔法のある世界なんだ……」
「そして私はこの学園の校長、ディア・クロウリーと申します」
校長先生だったんだ。全然そんな感じしないのに。
ナイトレイブンカレッジ……カレッジってことは大学?私、まだ16だし大学に入れる歳じゃない。それにツイステッドワンダーランドって名前。何処かで聞いたことあるんだけど何処だったかな?
記憶にモヤがかかったような感じであんまり思い出せない。
「え…とちょっと聞いてもいいですか?」
「ええ、構いませんよ」
「まほうしって何ですか?名前だけ聞くと魔法の使い手みたいな…?」
「似たようなものでしょうか。
この学園に入学できるのは闇の鏡に優秀な魔法士の資質を持つと認められた者のみ。選ばれた者は扉を使って世界中から呼び寄せられるのです。
あなたの元にも来たはずですよ。扉を乗せた馬車が」
馬車……そういえば目覚める前に薄暗い森を通る馬車と何かの声が聞こえた夢を見たような。
「あの黒き馬車は新入生を迎える扉を乗せるためのもの。古来より特別な日の迎えは馬車と決まっているでしょう?」
「そ、そうなんですか?」
一体どこの相場なんだろう。今時、馬車での迎えなんて何処かのお金持ちか王族ぐらいだ。それよりも勝手に連れてこられるなんて。それはもはや誘拐では?