The end of the story 【ツイステ】
第2章 encounterボーイズ
こ、こんなに近くにあったのに気づかない私って一体……。そこはこの学園にしては小さめだけど私からしたら十分大きい家みたいになっている。
本当になんで気づかず通り過ぎたのか自分でもわからない。
リドルはお店のドアを開けると鈴が付いていたのかシャランと音色がなる。
「さぁ、中に入ろう。失礼するよ、サムさん」
「oh!いらっしゃい、小鬼ちゃん?…おや?初めましての小鬼ちゃんもいるね?」
「は、はい!ユウといいます。今日から雑用係としてこの学園でお世話になります」
出迎えてくれたサムさんは割と癖が強い人みたいだ。学園長並みに派手な格好をしている。
この学園の人ってキャラが濃い人多そうだよね。偏見だけど。
骨がテーマなのか所々にそれを思わせるものがあるけど、完全な不気味さはない。お店の内装はよく分からないもので溢れていて、特に仮面とか。
あれいったい何に使うのだろうか。
「よろしく、小鬼ちゃん?俺はこのミステリーショップを営業する者だよ。二人とも何をお求めかな?」
「ボクは予備のノートを三冊ほど」
「あ、私はこのメモのものが欲しいんですが…」
「OK!IN STOCK!!うちは品揃えには自信があるからそんな顔しなくても大丈夫だぜ?小鬼ちゃん?
取ってくるから少々お待ちを」
店にあるか心配なものがあったから不安になってサムさんを見つめていたのが、バレてしまったようだ。サムさんはメモを受け取って一瞬目を見張ったが、その後すぐに私たちを出迎えてくれた表情へと戻る。私たちは品物を取りに店の奥に入っていくのを見送っていた。
それにしてもまさに魔法学校って感じで空中に浮いているものもある。物珍しくてついキョロキョロと見てしまう。
図書館での本も浮いていたけど今だに原理が謎。
魔法ってこういうものだと諦めるしかないのだとようやく理解してきた。
あの宙に浮く円盤とかいったい何に使うんだ?未確認飛行物体?
「本当にここ購買なのか疑いたくなるほど不思議なものが売っているんですね……」
「あぁ、そうだね。うちの寮ではよくパーティーを開くからお菓子の材料を買う時に利用しているよ」
「お菓子の材料まであるんですか?!お店の内装を見た感じ無さそうなのに……」
こんなところにお菓子の材料まで売ってるなんて凄い……名門の学校は日本でもこうだったったりするのかな。