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The end of the story 【ツイステ】

第12章 Confusionトゥルース!




「うちにも孔雀や象がいるぞ!今度スカラビアに来た時に会ってみないか!きっと喜ぶ!あ、前回は見せられなかったし、また寮に来ないか?見せたいものがあるんだぜ!」
「はぁ…カリム。話をそらそうとするな」
「あ、すまん。つい…」

悪びれもなく謝るカリム先輩にリドル先輩が呆れたように相変わらずのようだねとため息を吐いた。グリムのこいつやっぱり変なやつなんだゾというぼやきに密かに頷く。カリム先輩って闇の鏡に選定されて入学したにしては不思議な人だよなぁ。
他の人は少なからず意地悪な部分だったりが見えるのにカリム先輩からは裏が全くない。

「今、いいかな?ジャミルくん。昨日の夜に怪我をしたって聞いたんだけど…その時の状況について聞いてもいいかな?」
「いいぞ!」
「お前が返事をするのか……まぁ、いいが。昨日のことだよな。それならカリムに頼まれて調理室で夜食の羊肉の揚げ饅頭を作ったんだ」
「ジャミルが作る羊肉の揚げ饅頭はスゲー美味いんだぜ!!今度お前たちも食べに来いよ」
「おい…だから話の腰を折るな。カリム」

悪い悪いと頬をかくカリム先輩を横目にグリムをちらりと見ると聞き込みのことそっちのけでその揚げ饅頭に興味津々な様子で目を輝かせていた。そもそも、羊肉をあまり食べないのでどんな料理なのかは私もちょっと気になった。ジャミル先輩は料理が上手だし、その揚げ饅頭も美味しいんだろうな…。

「具材を細かく刻んでいた時に何故か手元が狂って手を傷つけてしまったんだ」
「ジャミルの包丁さばきはうちのコック長も舌を巻くレベルなんだぜ!マジフトの練習で疲れてたのか?」
「いや、俺はそんなことで手元を狂わせやしない。
あの感覚には覚えがあるんだ。あれは恐らく……」



「ユニーク魔法ですか?それも身体操作系のもの」

私が小さく告げると先輩たちがぎょっとした顔でこちらを見た。調査中に図書館を利用したり、先生に聞いたりしたおかげでこの世界の魔法についてもだいぶ詳しくなったものだ。

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