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The end of the story 【ツイステ】

第12章 Confusionトゥルース!



先輩にあっさりと奪われたタイを恨めし気に見つめた。
確かにあんまりネクタイを結ぶ経験がなくて、私がやると形が崩れちゃうかもだけど…。
喉元を先輩の細い指がついっと通り、体が固くなる。真剣に私のタイを結ぼうとしてくれているが、近づいたせいで紅茶と薔薇の香りがして、私はそれどころではなかった。


「監督生がそれでは他の寮生に示しがつかない。…といってもキミの寮の寮生は一匹だけだけどね」

よし、できたよと言われてタイを見ると…あれ?

「リボン結び?」
「キミはこっちの方が似合ってるよ。うん、ボクとお揃いだ」
「!……あ、ありがとう…ございます」
「うん。で、……ケイト?」

リドル先輩はスマホをこちらへ向けるケイト先輩をじとりと見つめる。い、いつの間に……。


「んー?いやー、リドルくんがすごーく優しい顔してたもんだから」

「は?急に何なんだい?」
「あっ。それはわかります。リドル先輩、だいぶ雰囲気柔らかくなりましたよね…」
「そーか?厳しいところは変わらないと思うんだゾ。なぁ、今日エースとデュース何かやってんのか?」

いつもは鏡舎で合流してから学園に行っている二人がいなかったものだからそれは私も気になっていた。また、薔薇の色塗りでもさせられているのかなと思ったけど…パーティーだったらリドル先輩がなにか言ってくるだろうし。

「あー二人は今日はフラミンゴの餌やりの当番なんだよ」
「へぇ…クロッケーでフラミンゴとハリネズミを使うのは聞きましたが、本当に寮で飼ってるんですね…」
「あぁ。クロッケーで確かにフラミンゴとハリネズミたちの力を借りる必要はあるが、それ以前にハートの女王の法律第249条に基づきピンクの服を着てフラミンゴの餌やり当番があるからね」

相変わらずすごい法律だな…盗んだものは返さなくてはならないって法律はなんかわかるのにやっぱ奇天烈な法律ばっかだ。
ピンク色の服なんてそうそう持ってるものでもないのに。偏見というわけでもないけど、男子だと特に持っている人少ないと思う。


「そのピンクの服って寮で貸し出しとかあるんです?流石にピンクの服を洗濯してたり、お金がなくて中々買えない人もいますよね?」

ふと不思議に思い、聞いてみるとケイト先輩とリドル先輩からはきょとんと目を丸くする。……あれ?もしかしてその辺考えられてない感じ?

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