The end of the story 【ツイステ】
第12章 Confusionトゥルース!
まぁ…点数配分は二人で一人だから私の方が筆記の分が重くはなるけど…それでも課題提出も配点に含まれる。
今から単位を落とさないか心配だ…。
と…昨日の夜中の話だよね。夢と同じ緑色の光と共に消えた変わっている人が頭に思い浮かぶ。なぜかオンボロ寮が廃墟じゃなくなって残念そうにしていた廃墟マニアの方。
「実は昨日眠れなくて散歩してたら角の生えた変な人にあったの」
「ほぇー、頭に角が生えた変なヤツか…で、名前は?」
「それがね。話してもらえなくて好きな名前で呼べって」
「うーん、じゃあ…『ツノ太郎』、なんてどうだ?」
まさかのネーミングに苦笑する。あの威厳のある感じの人にツノ太郎か…なんか可愛いかも。そんな名前で呼んだら二度見されそう。
「ツノ太郎…いいのかな。そんな名前で呼んじゃって」
「好きな名前で呼べって言われたなら別にいいと思うんだゾ」
「……それもそっか。怒られたら変えればいいんだもんね!」
「ツノ太郎もこの学園の生徒なんだろ?いつかまた会ったときはオレ様にも紹介してくれよ。角が生えた人間なんてオレ様見たことないんだゾ!」
周りの反応を見る限りディアソムニア寮の人って妙に一目置かれている感じだから他の寮の生徒よりは会いにくいかもしれないけど、それでも食堂とかで一緒になるかもしれないよね。
いつかちゃんと名前を聞けたらいいなぁ。
学園のメインストリートの近くまでくると見覚えのある人たちが学園に向かって歩いているのが見えた。丁度鏡舎から出てきたところだったのだろう。赤い髪と赤みがかったオレンジ色の髪。
トレイ先輩は…今日はお休みかな。あんな怪我したんじゃ学園に行くのはそりゃ難しいか…。いつも寮では三人でいるところをよく見かけるから横にトレイ先輩がいないのには違和感を感じた。早く先輩の足、治るといいけど…。
じっと先輩たちの背中を見ているとパチリとケイト先輩と目が合った。
「あれ?おはおはー、ユウちゃん!」
「おはようございます。ケイト先輩、リドル先輩!」
「ん?ユウ、少しタイが曲がっているよ。こっちにおいで」
「ひえっ…ひ、一人で直せるので大丈夫です」
「いいから」
ケイト先輩とグリムが見てるのに…勝手に熱くなって思考が鈍る頭をぶんぶんと振って、断ろうとするが有無を言わせず私のネクタイを解いてしまった。