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The end of the story 【ツイステ】

第11章 Reconciliationドリーム!




「もー仕方ないなぁ。ユウちゃんは危ないから離れたとこから見てて。相手の動き見て、オレたちに教えてね」
「はい。それくらいなら」

動きが見えるように遠すぎない位置のコートの外側に移動して相手チームの様子を見る。ニヤニヤとこちらを見ていて、どう考えてもあれは何か仕掛けてきそう。
注意深く見て、危なそうなら止めに入らないと。

***

試合は最初はこちらが有利ではあったけど、後半戦で一気に巻き返された。前半は油断させるためにわざと手を抜いていたというところだろうか。
後半戦になって急に動きが素早くなってまるで突進するような勢いでディスクを奪いにくる。それにエースたちは対応で来てない様子だ。

ケイト先輩は器用に箒を操りながらディスクを奪われないように撹乱するように動いている。でも、体力的にもきついのか顔を歪めているのが見えた。


「うわー……これは」

……ちょっと言葉が出ない。

グリムがゴーストたちとやっていたマジフトは本当にただの遊びだったってことが伝わってくる。
マジフトはアメフトと響きが似ていると思ったけど、箒で飛び回ってアウトにならないギリギリを攻めているのかあと数秒でお互いの体がぶつかったり、ディスクが直撃しそうだったりと見ていて怖い……。

ぎゅっと手を握りしめて目を逸らさないと自分に言い聞かせながら試合を見つめた。

「デュース、リカオンのお耳の先輩が魔法で狙ってる。引きつけながら避けて!」
「おう!」
「グリム!相手と近すぎ!それだとディスクが奪われるよ!」
「わかったんだゾ!」

私も精一杯手助けできるようにと隙を探しながら指示を出していくが、頭が追いつかない。箒で凄いスピードが出ているからクルクルと場面が変わっていくし、その間に指示を出すのだから。
しかし、それを何食わぬ顔でこなして、さらに動きを見ながらその場で作戦を立てて追い込もうとするのだからサバナクローの寮長さんは流石だよ。

こんなにもっと周りを見ることのできる目と素早く判断できる脳が欲しいと思ったのは初めてだ。


「ふなっ!ディスクを奪われたんだゾ!」
「すぐに奪い返すよ!」

ケイト先輩が奪われたディスクを取り返そうと向かうが、そのディスクを奪ったラギーさんがひらりとかわす。自身の箒から味方の箒へと飛び移ると片手で箒を呼び寄せてかなりの高さから一気に下へ降りた。
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