• テキストサイズ

The end of the story 【ツイステ】

第11章 Reconciliationドリーム!




僅かな希望を持って期待の目で寮長さんを見るが、エースは会話を見守りながら苦い顔でジリジリと寮の鏡の方向へ後ずさる。そんな私の希望を叩き捨てるようにニヤリと笑った先輩方に嫌な予感がした。

「誰も見逃すとは言ってねーだろ。……そうだ、ここは穏便にマジカルシフトで可愛がってやろうぜ」
「マジフトで?」
「あぁ。試合中ならどれだけ魔法を使っても高速違反にはならないからな」
「シシッ!レオナさんってば意地悪ッスねえ。こんな弱そうな奴ら、ワンゲームと持たないッスよ」

とてもわかりやすい煽りでその辺の耐性が身に付いていない誰かさんが動くのを感じて思わず頭を抱えた。あーこれは…しばらく帰れそうにないやつ。

ここから逃げようとしてもあの寮長さんがそれを許すとも思えない。一波乱が起きそうな気配を察知して、溜息を吐いた。


「ムムム!そこまで言われると引き下がれないんだゾ!」
「まぁ、断って帰れそうな感じじゃないしな」
「いっちょやってやろうじゃん!ケイト先輩ー選手選びの件、忘れないでくださいね!」
「えーマジで〜?」

本当にやるの?と言いたげなケイト先輩を尻目にこれが男のプライドってやつ?と関係ないことを考えていた。私としては大体目星つけられたし、帰りたいんだけどなぁ。
大体、戦力差ってものがあるよ。

こっちは確かに三年のケイト先輩はいるけど、他の参加するのは魔法の使えない私除いて一年三人組。
オーバーブロットとドワーフ鉱山という修羅場を潜り抜けてきたとはいえ、一年生。
相手はリドル先輩と同じサバナクローの寮長さんに多分、あのラギーって人は二年だと思うし。それ以外のメンバーの強さと連携が鍵にはなりそうだけど。勝てるとは正直思えないんだよね。

サバナクローの寮長さんだって寮長クラスの人なんだから簡単に倒せるわけがない。


目を合わせたら難癖つけられそうだから遠くからじっと観察しているのを向こうの寮長が気怠げに振る舞いながらも視線に気づいて面白そうだと口の端が上がったことには気づかなかった。

/ 324ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp