The end of the story 【ツイステ】
第11章 Reconciliationドリーム!
グリムの目線の先には寮の側には大きな骨がある。おそらく頭、何だろうけど…えーと、この牙みたいなのから見るとマンモスとか像とかそのいう系統だとは思うんだけど。種類まではわからないな。
「で、そのジャック?ってやつ。どんな奴なんすか?」
「褐色肌に銀髪。狼っぽい耳とふさふさの尻尾がトレードマークらしいね」
「フサフサの尻尾?っていってもここの寮のやつら割とフサフサしてるやつは多いし…」
「なぁなぁ。あいつじゃねえか?あそこで走ってるやつ」
グリムの指さす方向には確かに銀髪でフサフサの尻尾を揺らしながら走ってる人がいる…というかどっかで見覚えあるなと思ったら食堂で犬耳カチューシャつけてるって思った人じゃんか。
まさか同学年だったなんて思わなかった。
「お!グリちゃん、お手柄!!特徴ピッタリ。彼に間違いない」
「てか、さっきの双子に引き続き体でかっ!!」
「あぁ。体格からして全然違うし、あそこまで筋肉がついてると格闘とかやっていそうだな」
「あの体格だとどうも同学年とは思えないなぁ」
「あれじゃ、どの運動部もスカウトしたがるわけだねぇ」
みんなでターゲット候補の目立つ体格を感心しながら見るが、近くに行くとこれだいぶ迫力がありそうだ。身長差もあるし……。
確実に30センチ以上の差はありそう。
「あれ?もしかして、緊張してる?」
「緊張、というよりさっきの人たちもそうですが、身長差ありすぎて迫力がすごいと言いますか…」
「大丈夫。向こうがいきなり噛み付いてきても守ってあげるからね!」
「あ、ありがとうございます?」
「おい、そこの…ツンツン頭!」
しかし、どう話を切り出して話しかけようかとする前にグリムがばっさりと今までの考えも無駄にするように話しかける。
焦って止めに入ろうとするが、もう遅い。
聞いた名前を忘れたんだろうが、その呼びかけ方は誰でも怒るって!
「……あ?」
「オマエが悪い奴に狙われてるかもしれないから守ってやる!どうだ?嬉しいだろう?」
「あーあ……」
ほらー!眉間に皺寄せて不機嫌そうにしてる!
慌ててグリムの元に走ってそのお喋りな口を手で塞ぐ。苦しそうにもがくが、しばらく話がややこしくなるから黙っててね?
「もごっ!」
「ちょちょちょ、グリちゃん!話しかけ方に問題ありすぎ!!ごめんねー」