• テキストサイズ

The end of the story 【ツイステ】

第2章 encounterボーイズ




自分の魔法が当たらないことに怒ったのかグリムは更に炎を出していく。このままだと火がどこかに燃え移って火事になるのも時間の問題。
しかも魔法を使った喧嘩をしているせいかさっきよりも野次馬が増えてきてる。こんなに騒ぎが大きくなると学園長来ちゃうよ……。

グリムの魔法はさらにヒートアップして今までで一番火力が高そうな炎が飛び出し、風の魔法がその炎を逸らすと炎はあらぬ方向へ飛んでいく。
炎が飛んでいった先は先ほどまで話していたハートの女王の石像。それに思いっきり直撃した。

「なっ?!ちょ、何やってんの!エース、グリム!!」
「や、ヤベっ!ハートの女王の石像が黒焦げに!」
「オマエがオレ様の炎を逸らすからだゾ!」
「グリムがエースの挑発に乗って炎を出したからでしょ!!」


あんな安い挑発に乗らなくても!
それよりもこんなことになったら学園長がなんて言うか……。

「こらー!!一体何の騒ぎです!!」
「げっ!学園長!」

噂をしたらというやつだ。騒ぎに気づいた学園長が怒りの形相でこちらに向かってきていた。
やばい……バレた。
エースとグリムは慌ててその場から逃げ出そうとするが、入学式の時にグリムを縛った鞭を取り出して風を切る音と共に二人……一人と一匹を容赦なく鞭で打った。
日本じゃあり得ない光景だ。グリムはともかくとしてエースはこの学園の生徒なのに。流石の痛みにたまらずエースとグリムは足を止めた。


「愛の鞭です!この私から逃げようなんて100年早いんですよ!」
「ごめんなさい、学園長。グリムが挑発に乗って喧嘩を買ってしまって止められませんでした……」
「全く……困りましたよ。騒ぎを起こすなと言ったばかりでしょう?こんないきなり騒ぎを起こすなんて……しかもこの学園で大事にしているグレートセブンの石像を黒焦げにするなんて…」


黒焦げになってしまったハートの女王の石像を横目に見ると学園長は『あぁ。頭がいたい…なんでこの学園の生徒は問題ばかり起こすんでしょう』と大きな溜息をはいた。

「どうやら退学にして欲しいようですね」
「ちょ、それは勘弁!」
「ユウくんも。あなたを見込んでグリムくんを任せたんですからちゃんと止めてくださいね」

むしろ貴方は魔法無しの人間が自分のことで精一杯なのに更にグリムの面倒を見ることができると思っているのかと問いただしたい。


/ 324ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp