The end of the story 【ツイステ】
第10章 Research and アクシデント
よく広告で見かけるけど肌がごくごく化粧水を飲んでるみたいって言うのがわかるくらい。肌質ってそれぞれ違うから合わなかったら返していいと言われたけれど、あれは私にはぴったりだったようだ。
「オーララ!毒の君(ロア・ドゥ・ポワゾン)の作る化粧品はいつも一流だよ。私もヴィルからよくいただいて使ってからは肌荒れひとつないさ!」
「……そうですね。ヴィルサンから無理矢理押し付…いただいたものは確かに凄いとは思います」
「ふふ。当然よ?」
「ヴィルくん、ポムフィオーレ寮の寮長で薬草学の知識に長けてるだけあるよねぇ。さっすがぁ!」
待って色々キャラが渋滞してる。
なんとも個性豊かな面々なんだろうか。
儚げな見た目の子、多分同じ学年の子でいいのかな?その子も色々押し付け…いただいてるんだ。
なんだかふわふわとした髪が可愛らしいなぁ。
今度時間が合ったら話してみたい。
「そうねぇ。うちのエペルに届けさせようかしら」
「え゛っ」
「部活帰りなら時間あるでしょ?丁度いいわ、この子に渡しておくから受け取って頂戴?」
うわーこれ拒否権ないやつ。
こくりと頷くと横でそのエペルって子から同情的な目線が送られてきた。
「…ポムフィオーレの寮長と知り合いとかこいつ一体どういう人脈してるわけ?」
「監督生、凄いな……」
「そういえばうちの寮に何か用事かな?薔薇の君(ロア・ドゥ・ローズ)?そちらの方たちは初めましてかな?」
さっきから思ってたけどこのポムフィオーレでずば抜けて変わってるのはこの人だ。
それに会った時からというより談話室に入った時からこちらを観察しているように見ていてこんなに隙のない人なら狙われても自分でなんとかしてしまいそうだ。
「相変わらずいつも本当に不思議な呼び方をしますね。まぁ、アイツよりマシなんですが」
「オーララ!彼は親しみを込めてキミの名前をああやって呼んでいるのだからそこまで嫌う必要はないじゃないかな?」
「ふん!ルーク先輩には悪いですが、どうにもボクはアイツを好きになれないので!」
「ははは……ここに来たのはね。二人は気づいているかもだけど最近何人もマジフトの選手が怪我をしているから誰か意図的にやってるんじゃないかって探しているんだ。ここの寮も気をつけてね!」