The end of the story 【ツイステ】
第10章 Research and アクシデント
部屋の装飾プラス何より部屋の中の顔面偏差値が高すぎて自分が足を踏み入れていいのか気後れする。
「なんというかキラキラしたところだな」
「だね……ケイト先輩、そのターゲット候補はどなたですか?」
部屋の奥には三人見たことある人たちがいるが、その三人が一際目立っている。
「えーっとね、けーくんチェックでは3年生のルーク・ハントくんに注目だね。
金色のボブヘアーに帽子がトレードマークだよ」
「ルーク先輩は去年も大会で活躍していた優秀な選手だね。ただ…あの人は変わっているというか」
「あ、あそこにいる人がそうですか?」
「ウワッ…なんかめちゃキラキラしてる……」
確かに見た目からしてあんな特徴的な帽子を被っているのだから変わり者な感じだ。まだ話したことないから偏見ではあるけど。でも、先輩たちの話からして行動も変わった人のようだ。
部屋の奥で座ってる三人のうちの一人とは話したことがある。というか私、よくあんなキラキラした人と少しの間とはいえ話せたな。
ぼーっと遠くから妙に眩しい集団を眺めているとふと顔を上げた先輩とぱっちりと目が合った。
「あら?監督生、久しぶりね。ジャガイモの泥はしっかり落とせたの?」
「泥?……えと、あれからは頂いたものでスキンケアさせていただいてます」
「そうね、少しはマシになったかしら?でも、少し髪が傷んでるわよ」
「えと、固形の石鹸で洗っててリンス買えないから毛先が確かに傷んでますね?」
信じられないという顔をされて、今度はシャンプーとトリートメントを渡すと言われギョッとする。そこまでご迷惑かけるわけには……
勢いよく横に首を振るが、例え私が気にしてなくても自分が気になるのだと押し切られる。
「で、でも。本当にそれ以上貰うわけには払えるお金もないし」
「お金はいらないわよ。私が自作したものだもの」
「じ、自作?!え、化粧品だけじゃなくてシャンプーとかも作るんですか!?」
「私が作ったものはたまに寮生にあげてるのよ」
前回いただいたものもとても自作とは思えないほどのもので本当にお金を取らないのか確かめたくなったぐらいだった。
優しいフローラル系統の化粧水は私が前の世界で使っていたものよりもずっと効果の良いもののようで。少し使うだけで乳液をつけた後、いつもよりずっと肌がもちもち。