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The end of the story 【ツイステ】

第2章 encounterボーイズ




「じゃあ、これは?」
「世界一美しいといわれた女王。毎日魔法の鏡で世界の美人ランキングをチェック!自分の順位が1位から落ちそうになったらどんな努力も惜しまずやったって話」
「魔法の鏡って入学式の時にあった闇の鏡みたいな感じかな……」
「そんで意識の高さがハンパないんだ。毒薬作りの名手でもあったらしいぜ」
「毒でライバルを蹴落としそう……」

美しい容姿をした女王を見ながら思った。ちょっと思ったけどこの石像たち、悪役ばっかなんじゃ……。

「この頭が燃えてるおっかねー男は?」
「死者の国の王!魑魅魍魎が蠢く国を治めていた努力家で超実力者なんだぜ!」
「そういう国もあるんだ……」

寮にいたゴーストたちもその国から来ているのかな。それとも単に寮に住み着いているだけなのか。
どんな国なのか少し気になる。日本で言うところの黄泉の国のような場所って解釈でいるけれど。
頭の炎はこのグリムの耳の炎みたいな感じかな。この炎最初はちょっと怖かったけど、見慣れると案外可愛く思えた。

最後の石像は頭にツノが生えているみたいな女性。

「魔の山に住む、茨の魔女。魔法と呪いの腕はこの七人の中ではピカイチ!それに茨の魔女は魔法のスケールが他とは段違いにデカいんだぜ!
国中を茨で覆い尽くしたり、ドラゴンにも変身できたんだってさー」
「ドラゴン!オレ様たち全モンスターの憧れなんだゾ!」


この石像たちはこの学校とはどんな関係があるんだろう。エースの反応を見る限り、この石像の偉人たちは憧れの存在なんだろうなぁ。
目を輝かせているエースを見ながら思った。すると、ふとエースは人が変わったように人懐っこい笑みをやめてにやりと嘲笑うように笑った。


「……どこかの狸とは違ってクールだよなぁ」
「ふな"!」
「え。急にどうしたの?確かにグリムはかっこいいより可愛い系だと思うけど」

ふわふわとしているグリムを撫でていると多分エースはそういうことが言いたいんじゃないと思うんだゾと呟きながら怒りが少し吹き飛んだのかじとりとこちらを見つめていた。
え、じゃあ逆に何が言いたいんだろう。


「だって本当のことだから否定しなくてもいいよね。グリムはこの石像たちより可愛いじゃん。ふわふわで」


冷たい石像やもういない人物のことを思ってもどうしようもないでしょ?
炎に気をつければグリムは毛並みのいい猫である。
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