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The end of the story 【ツイステ】

第9章 Darkcloudsルームオーバー




はっ…まさか面倒ごとを押し付ける気……?
学園長は割と色んなこと私たちに押し付けすぎだ。いくら学園長の好意でこの学園に通わせてもらっているとはいえ、魔法のない私では限度があることをそろそろ知って欲しい。

立ち話もなんですし中に入りましょうとぐいぐい背中を押される。なんの話かわからないけど、どうやら聞かれて困る話らしい。
私とグリムは顔を見合わせてひとまず寮に戻った。
どちらにせよ、そろそろ学校の時間だから準備するために戻ろうとは思ってたから中に戻るのは構わないんだけど……。

用意してきたお茶を談話室のテーブルに並べる。
コトンと学園長の前に紅茶を並べると

「いやー気を遣わせてすみませんねー」
「絶対こいつのお茶目当てで寮に戻らせたんだゾ………」
「えー?やだなーそんな訳ないじゃないですか」
「…ぜってぇー嘘なんだゾ」
「それで学園長、結局用事はなんですか?何もないならそろそろ学園にいく準備をしたいです」
「貴方…随分とこの学園に馴染んできたようですね」

辛辣ですねぇとおよよと目元に手を当てて泣き真似をする学園長におかげさまでねとやや冷たい目で見ながら話を促すとようやく本題に入ってくれた。
前置きが長いせいで余計にこの用事の面倒さが伝わってくるものだ。

「ていうか、そもそもオレ様たちはもう雑用係じゃねーだろ?なんで面倒ごとを押し付けられなきゃいけねーんだ」
「おやぁ?私は君たちの衣食住をタダで提供するなんて一言も言っていませんよ?いやぁ、労働とは素晴らしいものですねぇ、グリムくん?」
「ゲッ。……人の揚げ足を取るような真似してこの教師にして生徒あり、なんだゾ。ってお前もずっと黙ってないでコイツにもっと何か文句言うといいんだゾ」
「あの……」

学園長に話しかけると私の青ざめた表情を見て不思議そうに首を傾げていたが、私はそれどころではない。

「なんです?顔色が悪いようですが」
「す、すみません。やっぱり学園長の負担になってたんですね。どうしよう……衣食住の費用として私の臓器を売って…いや、それだけじゃ足りないよね。…腎臓なら一つなくなっても平気だったよね……それからは身体を売って労働を…ううん。魔法の使えない私じゃ、そんなにお金がもらえる訳ないし……」
「え、ちょ、ユウくん?」

私の反応にクロウリーの表情は引き攣った。
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