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The end of the story 【ツイステ】

第9章 Darkcloudsルームオーバー





「っ…た。……痛ってぇ!」
「!…くっ、とりあえず保健室に行くぞ!」

あまりの痛みに蹲る相手にひとまず保健室に連れて行こうと相手の腕を肩に乗せて引き摺るようにしてその場を後にする。
階段の影で上手くいったと楽しげに笑う存在があることには気づかずに。

「……シシシッ♪」




野菜をざくりと切り分けたのと同時にぽたりと何かが落ちた音が聞こえ、私は首を傾げた。

……空耳だろうか。

周りを見回すが、水が落ちるような音はもう聞こえなかった。

「どうしたんだ?子分」
「ううん。なんでもないよ」

不思議そうにこちらを見上げるグリムに私は首を振った。


***

次の日の朝、起きると珍しくグリムが早起きをしていた。一晩寝たら機嫌治ったのかな?
昨日よりは元気そうだ。
結局スカラビアで食事をご馳走になった後もずっと不貞腐れた顔してたのに。
グリムの周りにはすっかり仲良くなったゴーストさんたち。なんの話をしていたのかな。

「グリム、おはよう。今日はどうしたの?起きるの早いけど」
「!おはよう、なんだゾ!!ふふん!実はな!マジフトをゴーストたちとやるんだゾ!」
「ゴーストたち……へぇ。よかったねグリム……ってゴースト!?ゴーストさんたちもマジフト知ってるんですか?」
「もちろん。わしらも九十年前はマジフトの選手として活躍しとったんじゃ」

へ、へぇ。

今はゴーストなせいで彼らが走ってマジフトの試合をやっている風景があまり頭に思い浮かばない。

ゴーストさんたち三人?とグリムが借りてきたディスクの操作を確認してる様子を微笑ましく眺める。
ゴーストさんは流石は経験者で迷いなくディスクを浮かしてパスと練習をするが、グリムは浮かせるので精一杯という感じだ。

……本当に大丈夫かなぁ。なんかあの様子見てるとこっちにまで飛んできそうで不安になる。

ディスクで寮の窓や壁壊さないでね……

ただでさえボロいのに更に悪化する。


マジフトはジャミル先輩からルールは軽く聞いたけど細いところまではわからないし、少し離れたところから折角だし、試合の様子を見ることにした。
グリムのために本格的なマジフトというよりマジフト(仮)をやるそうでルールも軽くするみたい。
どんな感じなのかな〜?

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