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The end of the story 【ツイステ】

第2章 encounterボーイズ





そうそう。ハートの女王は割と理不尽な理由で首を刎ねようとするんだよね。まぁ、国民全員がイカれたやつらばっかりで女王もイカれてないと統治できなかったのかな。
でも、その首を刎ねるって日本みたいな感じで剣で首を刎ねるのか、それとも西洋のギロチンかなって気になった。着眼点がおかしいのは分かっていたが。

「ん?ずっと黙ってどうした?」
「え、いや……首を刎ねるって純粋に剣で刎ねるのか。それともギロチンとか使ったりしたのかなって考えていただけだから気にしないで」
「え"っ!」
「オマエもオマエでさらっと恐ろしいことを言うんだゾ…」



素直に思ったことを話しただけなのに何言ってんだこいつという引き攣った笑みが返ってきて、変な着眼点で話し出す私にはちょっと慣れたのか呆れた目でこちらを見てくるので少し不服に思いながらも話を促す。

「そういえば、オマエ誰なんだゾ?」
「あ、あぁ。オレはエース。エース・トラッポラ、今日からこの学園に通うピカピカの一年生!どうぞヨロシク♪」

気を取り直してウインクしながら自己紹介をする男子…もといエース。普通の男子がこれをやっても様にならないのに妙に様になるから凄いな。
馴れ馴れしいのにこの人懐っこい性格があって世渡り上手なのかなって勝手に思った。

「オレ様は、グリム!大魔法士になる予定の天才だゾ。こっちの冴えないのは、ユウ。オレ様の子分なんだゾ」
「子分か……まぁいっか」
「ユウ?珍しい名前の響きだな」
「へぇ。私みたいな名前の人ってそんなにいないの?」
「少なくとも知り合いには一人もいないな…」


やっぱりこの世界からしたら私の名前って珍しいのかな。多分似たような名前はあっても発音が違うのかも。ヨーロッパの方に近いけど、探せば日本と同じような文化はあるかもしれないし後で図書館に寄ってみようかな。
一番気になるのはやっぱり食文化。
さすがに和食は無いよね。パンとか麺だけじゃ飽きるし、白米や味噌、醤油は少なくとも欲しいけど。
最初から一人で作るっていうのもなぁ。

ぼーっと考えているとグリムはライオンの石像を指差していた。

片目に傷のあるライオン。これはなんだったかな。
しばらく考えてみたが、一ミリも思い出せない。全く自分の記憶の曖昧さには困ったものだ。



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