• テキストサイズ

The end of the story 【ツイステ】

第9章 Darkcloudsルームオーバー



購買に人数が取られてるうちに場所を確保しよ。
ぽんとグリムの手のひらにマドルを乗せた。

「ふふん、サンキューなんだゾ!」
「それ本当に今持ってる分のパンのお金しか渡してないからそれ以上増やさないでよ?」
「わかってるんだゾ!それじゃオレ様買ってくる!」
「じゃあ、僕もパン買ってるから席は頼んだ」


ばびゅーんとお金とパンを持っていくのを少しハラハラしながら見送った。さて、私も早くお昼取ってきたらみんなで座れる席探さないと。

しかし、パンを買ってきたと思われるグリムが泣きべそをかきながら戻ってくるの私はまだ知らない。
そしてそれがある騒動に繋がっていくのも。

私は呑気にエースたちを待っていた。

***

「うぅ……今日は最低の一日なんだゾ。
パンもろくに喉を通らない……」
「いや、もう既に三つ目を食べといてよく言うよ」

涙目になりながらガツガツとパンをあっという間に平らげていく。戻ってきたグリムの様子がおかしいから一体何があったのかと思えばデラックスメンチカツサンドをミニあんぱんと交換したらしい。
あの食いしん坊のグリムが!
明日は槍が降るかもしれない。

そんなに急いで食べなくて取ったりしないから大丈夫だよ。それ見てると喉詰まらせないか心配になる。ひとまずグリムの分の水を横に置いた。

「もー、グリム。いい加減に泣き止んだら?」
「そうだぞ。大体取られたくないなら渡さなければよかったじゃないか」
「違うんだゾ!オレ様、あいつに渡さないように隠そうとしたのにあいつが手を差し出したらオレ様の手が勝手に動いてたんだゾ!!」
「ふぅん?その気がなくてもつられてやっちゃったってこと?」
「いや、そうじゃなくって!………うぅ。オレ様もよくわかんねえんだゾ……腹立ってきたからやけ食いしてやるんだゾ!」

自分でも良くわかってないのか腹立たしいのか関係ないデュースの皿にまで手を伸ばし始めたグリムに慌ててデュースは皿を持ち上げて避難させる。
好きあらば他人の食べ物盗み食いするんだから……
全く。
それにしてもグリムの話、少し気になるなぁ。
手が勝手に動く……そういう操作系の魔法って存在するのかな?そんな風にぼーっとしてるとグリムの手が皿に伸びてきて、パシリと掴んだ。

/ 324ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp