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The end of the story 【ツイステ】

第8章 Quiet story of one chapter





その後も授業を続けていくが、グリムが途中で逃げ出そうとしたり、エースたちに喧嘩を売りに行ったりするので慌てて止めに入ったりとただの授業のはずなのに疲れた……。
これは監督の仕事じゃなくて、子育てなのではとたまに考えてしまう。
遠い目になりながらもなんとか授業を終わらせてA評価も貰えたのでまずまずの結果だ。


「なんとか終わってよかったね!お疲れ様!監督生ちゃん!」
「ケイト先輩もお疲れ様です。なんだか自分とペアになったばかりに随分と巻き込ませちゃてごめんなさい……」

もはやうちのクラスでは定番になってきたグリムを含めた問題児コンビがクルーウェル先生に叱られているのを先輩と眺める。遠くでトレイ先輩も苦笑しているのが見えた。
いつもうちのグリムがご迷惑かけてすみません……。おそらく悪気はないので首はねで許してもらえると助かります。

ちなみにグリムとの喧嘩がヒートアップして一部の薬草が燃えたらしい。ある意味エースとグリムの魔法って相性いいから魔法で喧嘩はやめてほしいです。私の心の安泰のためにも。
デュースは二人を止めようとして大釜を放って薬草を潰したようだ。ただ巻き込まれただけである。
哀れ、デュースよ。

「そういえばケイト先輩」
「ん?」

先生のバッドボーイをBGMにふとケイト先輩に対して言おうとして忘れてたのを思い出す。

「前から考えてたんですけど、ケイト先輩って交友関係広いですよね」

イグニハイド以外の寮生と割とフレンドリーに話してるのを見かけたことがある。

「それ見てて思ったんです。ケイト先輩って私とちょっと似てるなぁって」
「へ、監督生ちゃんがオレと?」

エースたちに聞かれたらどの辺が?って怪訝な顔をされそうだが、客観的にみると私たちは全く似ていない。でもなんだろう。似ているって思ってしまった。

「私が異世界出身だって話しましたよね?だから私はいつかここからいなくなる。それが来年なのかそれまた卒業してからなのか……こうやって話してる間突然…なのかはわかりません」
「!それは……」

目を伏せて考えるのは入学式の時。馬車に連れられて、そして大きな化け物に襲われる夢を見た。
どうしてこの学園に来てしまったのか、来る前に何をしていたのかは思い出せないけど。多分本当に突然だったんだ。

来た時が突然なら帰る時も当然そうなのかもしれない。


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