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The end of the story 【ツイステ】

第7章 Redrulerサルベーション!





学や体力がなくてもそれでも一緒にいてくれる友達がいるだけで私は幸せだなって感じるから本当にそれでいいの。それ以上は望んじゃいけないと思うの。


ふわりと笑う少女は本当に幸せそうでその表情を見て、みんなが息を呑んだのに私は気づかない。

「し、しかし……そういうわけにもいかない。ボクの言葉は少なからずキミを傷つけてしまっただろう。ボクがしたキミの大切なご両親を貶す発言は許されないことだ」
「リドル先輩……」
「本当にすまなかった…」

「先輩……そんな泣きそうな顔で謝らなくても良いですよ」

周りは片付けで動く寮生たちで騒がしかったけど、リドル先輩の震えた声は私にははっきりと届いた。
許してもらえないかもしれない。
それでもと謝る姿に小さく息を吐いて、畳み終わったテーブルクロスをテーブルに置く。

先輩に近づくと怯えるようにピクリと肩が揺れた。


「それに私だって先輩相手に大分生意気な発言しちゃいましたから。お相子ですよ」
「そんな……」
「それにあっさりと許してもらえた方が罪悪感で苦しくなるんです。どうしてもっていうならそれが先輩に対しての罰です」
「……うっ……わ、分かった」


こくりと頷く先輩に頬を緩める。それからはすぐに片付け作業に戻った。食器類は片付けの順番があるらしく、先輩方がやってくれたから私たちは赤く塗った薔薇を今度は逆に白にする。
魔法の使えない私でも魔力がなくても使える魔法の道具でせっせとペンキの色を落としていく。

グリムとデュースもやっぱり最初は苦戦したが、色をつける魔法よりは簡単みたいだ。

二人の様子を見ているとふと思い出したように隣で色戻しの魔法をかけるエースがねぇと肩を叩く。


「……お前さ。さっきのことだけど、あれで本当に良かったの?オレからすると優しすぎるって思うけど。もう少し言えばよかったよな」
「ううん、いいの。エース、私のために話持ち出してくれたでしょ?ありがとね」
「べっつにー?お前のためじゃないし?」
「やっぱり素直じゃないんだゾ」
「くくっ。そうだな、でもエースが素直になったらそれはそれでちょっと……」

デュースがにやりと笑う。エースがじとりとデュースを睨みつけ、「どーいう意味だよ」とすぐに突っかかった。ニシシとグリムも揶揄うようにエースを見上げる。

変わらないなぁ

やっぱり此処は居心地がいい。


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