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The end of the story 【ツイステ】

第7章 Redrulerサルベーション!




「お前甘いもの苦手だもんな」
「あれ?そうなんですか?てっきり甘いもの好きだからマロンタルト作りの時に味見に来たんだと思いました」

それに見た目からしてもケイト先輩って甘いもの好きそうなのに。
トレイ先輩に言われてケイト先輩は素で驚いているように見える。どうやら誰にも言ったことないことを言い当てられたようでかなり動揺していた。

「え、ええっ。オレ、甘いものが苦手なんて誰にも言ったことないんだけど……」
「俺のユニーク魔法を話のネタにするフリでよくケーキの味を変えさせるだろう。顔には出さないが、もしかして甘いものが苦手なんじゃないかってずっと思っていたんだ」
「あー。バレてたんだ……うわっ、はっず!トレイくーん。リドルくんのこともそうだけど、思ってたけど言わないっていうの良くないと思うな〜」
「確かに私もそれは思いました。トレイ先輩って周りの様子をよく見ていて気配りができるのに肝心な時は言葉を濁すなぁって」

お前先輩相手に容赦ないなとエースの小さな声が聞こえた。
そーかな?実際、先輩はそれでなかなかリドル先輩を止められなかったわけだし。
ばっさりと切り捨てる私にトレイ先輩は苦笑した。

「ははは……これは手厳しいな。悪かったよ、ケイトのために次のパーティーじゃキッシュも焼いてやるよ」
「そりゃどーも。ケーキ並みにフォトジェニックなやつでお願いね」

ムスッとした顔のまま、悪態をつくように呟いた声に思わずトレイ先輩と顔を見合わせて笑ってしまった。

「それにしてもこれ、そんなにしょっぱいのかい?」
「食べてみます?」

あまりにも私たちがしょっぱいというので逆に興味が出てきたのかな。じっと切り分けられたタルトを見る先輩の目を興味津々と言った様子だ。切り分けたタルトを先輩に渡すと恐る恐る先輩はタルトを頬張るのと同時に紅茶を飲んだ。

うん、しょっぱいでしょ。

「うっ……こほっ……し、しょっぱい…」
「寮長、涙目になってんじゃん」

自分でもあまりの味にリドル先輩はプルプルと涙目になって口を手で押さえている。エースの突っ込みに反論する暇もないみたいだ。

う、その顔反則です……可愛すぎる……


リドル先輩の仕草に悶える私にエースの呆れた目を感じたけど、気にしない!
体を震わせながら悶えているとふと見覚えのある獣の耳が目に映って、あっと口を開けた。

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