The end of the story 【ツイステ】
第7章 Redrulerサルベーション!
「例え捨てられそうな時の場面でも受け取ったという事実を写した物的証拠があるってことでいいですか?」
「そ、監督生ちゃんせいかーい!」
先輩の写真の下にはハッシュタグとメッセージがあるけど、タルトを捨てられたとは書かれていない。
あそこには寮生たちが沢山いたけど、パーティーに参加しなかった人もいたらしいからそれ以外の人が発言しなければこれはちゃんとした証拠になる。
「ってことでー大丈夫かな?無理だったとしても今のリドルくんならタルト受け取ってくれそうだし」
「確かにそうですね」
「なになにー?オレらが帰ると寂しいから引き止めたいってことー?」
「うん。結構騒がしかったから二人が寮に戻ると思うと寂しい…かな」
そう素直に答えたのに何故かエースにギョッとされた。
「おい、エース。自爆してるじゃないか」
「うっせ。こいつ、割と正直に話すこと忘れてたんだよ……」
コソコソとエースとデュースが話しているのが分かったけど、内容が聞こえなかったので私はやっぱり二人とも仲がいいなぁとしみじみ感じるのだった。
***
片付けはキリのいいとこで終わらせて、私とグリムはようやく寮に戻ることができた。ちなみにグリムにはちゃんとツナ缶を使った料理を食べさせた。
「おやおや。あの坊やたちは自分たちの寮に帰ったんだねー」
「ふなあ!!?き、急に出てくるんじゃないんだゾ」
「ゴーストさん!そうなんです…私、お泊まり会みたいなこと、今までやったことなかったからつい楽しみすぎちゃって……」
「寂しいのかい?なら今日はわしらが寝付くまで側にいてあげよう」
優しく笑ってベッドに促すゴーストさん。初めの頃はどうしたものかと露頭に迷っていたけど、何とかなるものだ。時々グリムが驚いて部屋ごとゴーストさんを燃やしてしまいそうになる以外は平和である。
最初の頃はあんなに怖がってたくせにグリムも数日でゴーストの姿を見慣れ始めたのかな。
その日、布団に入って眠るとゴーストさんたちのおかげで久しぶりに変な夢も見ずに眠ることができた。
***
もう決闘から数日がたつ。
オーバーブロット事件があったというのに学園の生活はあまり変わらなかった。多分学園長のことだからこれ以上話が広まらないように寮生や寮長副寮長に口止めでもしたんだろうな。
してなかったらきっともっと大きな騒ぎになっていただろう。