The end of the story 【ツイステ】
第7章 Redrulerサルベーション!
みんなでタルトを作ったから分かるけどタルトって沢山工程がいるし……
ローズハート先輩って料理ができるようには見えないんだけど大丈夫だろうか。
「そしたらまぁ…許してやらないことも…ない」
「お前なーマロンタルトだってクローバー先輩に手伝って貰ったからこそ作れたんだ。しかも関係ない俺たちも手伝ったのに。……ローズハート寮長には一人で作らせるのか?」
「エースだって結局盗み食いしたこと謝れたかどうか微妙なところなのにねー?」
「ちょ、外野は黙ってろよ!……で、いい?わかった?」
素直に許せばいいのに。思わずデュースと目を見合わせて笑った。
わちゃわちゃと友達の言葉にケチをつけ出すのを睨みながらエースはじっと返事を待つ。
ローズハート先輩は少しして泣いて少し掠れた声で頷きながら返事をした。
「うんうん。歩み寄りは美しきかな、ですね」
「珍しく学園長らしいこと言ってますね」
「私は元から学園長ですよ!だって私優しいので」
ふふんと胸を張る学園長に苦笑する。
「やっと落ち着いたわけだし、オレらはお庭の片付けと行きますか!折角の綺麗なお庭がボロボロだよぉ〜とほほ…」
「俺も手伝おう」
「ううん。トレイくんはリドルくんを医務室に運んできて。オーバーブロットとしたんだ。念のため診てもらったほうがいいよ」
「えぇ。ダイヤモンドくんの言う通りです。私も付き添いますから」
ローズハート先輩の顔色は青白いし、足がふらついている。トレイ先輩に支えられながらローズハート先輩は医務室に向かっていった。
大丈夫かな……
「そんな心配そうな顔しなくてもリドルくんならきっと大丈夫だよ」
「そう、ですよね」
「さ、オレたちもトレイくんたちがいない分。お庭の片付けをある程度終わらせよう!
オレは薔薇の木浮かせて植え直すから他のところお願いね」
こくりと頷いて荒れた庭を見回した。
ひとまずあちらこちらに落ちている木の葉や石を拾い集めるか……。
「ユウ……」
「ん?ふぎゃ!ちょっとおーにゃにふるの、えーふ」
「くくっ……面白い顔ー」
「そこー戯れてないで手伝ってー」
「えーふ、なんなのー」
頬を引っ張るエースをじとりと睨みつける。
この状況、覚えがある。ドワーフ鉱山の時もこんな風に頬をつねられた。
「一体何やってるんだ?エース」